【悪役皇女様はお菓子の家に住みたい】12話のネタバレを紹介します!
『悪役皇女様はお菓子の家に住みたい』前話あらすじ
アレクセイとの勉強会で落ち込んでしまったアナスタシアは、アレクセイのために厨房でお菓子を作ることにしました。
ドミトリーと口論になった時、アナスタシアのケーキを口に入れたら落ち着いたのを思い出したのです。果たして、アレクセイにはどんなお菓子をつくるのでしょうか?
『悪役皇女様はお菓子の家に住みたい』12話ネタバレ!
「お前厨房を使うのは1度きりって言ってなかったか?」
パベルがアナスタシアをからかいます。
「あら、先の事はわからないものよ。お菓子なんて作らないって言ってたパベルが、またお菓子を作ろうとしているのと一緒よ」
アナスタシアは言い返します。
「口が達者だな…」パベルは呆れています。
「昨日のチョコレートはまだある?」
アナスタシアが聞くと、パベルはばつが悪そうに
「ん?あぁ…チョコレートな…昨日のお前のケーキを見ていたら、いろいろ思いついてな…その…全部使った!」
「ふむ。ないなら仕方ないわね」
(一晩で使い切ったの?!お砂糖も一袋ないし、相当使い込んだのね。ずっと甘い物を食べていたんじゃないかしら)
「じゃあ今日は塩っ気のあるもの?」
フェーヴがアナスタシアの頭の中に話しかけてきます。
(それがいいわね)
アナスタシアはさっそく材料をパベルに頼みます。
(普通のチョコレートがないなら、ベーキングパウダーもないかも?)
「パベル、お菓子をふくらませるようなものない?」
「イーストか?」
「それはパンを膨らませる物でしょ?」
(チョコレートの原材料が出てきたばかりで、ベーキングパウダーもないってことは、地球で言うと18世紀くらいの食生活かしら)
どうやってスコーンを焼こう。
(なければ作ったらいいじゃないか)
フェーヴが話しかけます。
「パベルが胃が痛い時に飲む、粉薬みたいなものある?」
「どこか痛いのか?」
「いいえ、飲むんじゃなくて。とりあえずある?」
「これだ」
パベルが持ってきたものは白い粉。
アナスタシアが一口なめてみると、「ベーキングソーダ」だとすぐわかりました。
バーキングソーダは酸と反応すると、泡を出しながら中和します、昔は胃薬に使われていたということを思い出しました。
「それから古いワインの瓶の底に沈んでいる粒みたいなやつはある?」
「酒石?これ、お菓子作りの材料なのか?」
パベルからしたら、どちらも食べ物とは程遠い物に見えます。
(酒石酸とベーキングソーダを合わせればベーキングパウダーになるはずなんだけど…配合が分からないわ)
アナスタシアが困っていると「薬が1酒石の粉が2だ。それとでん粉1」
フェーブの声がしました。
(あなたってすごいレシピ集ね。まさか、さっきベーキングソーダって分かったのもあなたの能力?)
(そうだ)
(じゃあ、私はあなたに何をしてあげたらいいのかしら。契約してるってことは、お返しが必要でしょ?)
(そういう事じゃない)フェーブの真面目な声がします。
(我たちは皆一緒に生きている。言葉を交わすのに、何でお返しが必要なのだ?)
アナスタシアはその言葉を聞いて温かな気持ちになりました。
「できた!」
「この粉は?」パベルが不思議そうに見ています。
「お菓子を膨らませるのに使う、粉よ」
アナスタシアが得意そうに言います。
「名前もつけなきゃね」
その言葉に、「フェーヴ粉だっ」フェーブが頭の中で訴えています。
「よし、フェーブ粉にしましょう。パベルも使っていいわよ」
「俺の胃腸薬と酒の搾りかすをお菓子作りに使えって?」
パベルはまだこの粉を疑っています。
アナスタシアは中身は大人でも、見た目は10才です。
その後の調理では、包丁と火を使う作業はパベルに任せました。
「パベルは何の精霊と契約したの?」
「私は剣の精霊だ」
「なるほどね。だから包丁使いがあんなに上手なのね」
「かんせーい!!」
フェーブ粉をつかったスコーンはキレイに膨らみました。
「発酵もされていないのに、なんでこんなに膨らんだんだ?胃薬は効果があったのか?」
一口食べてみるとパベルの周りがまた橙色に輝きました。「美味しい!」
「パベル、これ包んで持って行っていい?従兄にあげたいの。喜ばせてあげたくて」
「そりゃいい考えだ!子供は美味しいものに目がないからな!」
パベルは笑います。
「上手くいくといいんだけど…こんなお菓子じゃだめかもしれないわね。あの子は高級な物ばかり食べて育ったから」
「これ、とっても美味しいぞ!きっと喜ぶさ。本当だぞ」
パベルは照れながらも一生懸命伝えてくれます。
ゴーンゴーン
5時の鐘が鳴りました。アナスタシアは片づけをして、部屋に急ぎます。
「おい、この残りはどうするんだ?」
パベルが困惑しています。
「パベルが食べていいから!!」
(よし!私の秘密兵器。これをアリョーシャに渡すのよ!!)
アナスタシアは期待に高揚させて走っていきました。
『悪役皇女様はお菓子の家に住みたい』12話感想
元からベーキングパウダーを作ってしまうなんて、フェーブの力はすごいですね。
そして「見返り何ていらない」というフェーブの声にジーンとしてしまいました。
そこに居るのに、気づかないから言葉を交わせないというのは寂しいのでしょうね。
パベルがまたアナスタシアのケーキを食べたら橙色に光りましたが、そのうちパベルも自分の精霊と言葉が交わせるようになるのでしょうか?
まとめ
『悪役皇女様はお菓子の家に住みたい』12話のネタバレを紹介しました!
「アリョーシャ」というのはアレクセイの愛称「あだ名」のような物。
結構グイグイ関わっていくアナスタシアは勇気がありますね。
嫌われてるかもしれない相手に、なかなかここまで出来ないですよね。
アナスタシアがアレクセイのために作ったのはスコーンでした。
喜ぶ顔が見れますように。